ミツマタ咲く杉林（美杉町石名原）

　　 春の訪れを待ちわびたかのように花を咲かせるミツマタ。三重県の美杉町の杉林にたくさん咲く様子を見に行ってきました。
（※3月30日撮影）




美杉町石名原。ここのミツマタは初めて見に来ました。
見上げると、黄色い花がポンポンと咲いていて、とてもかわいらしいです。
杉林を見上げると、まあるく咲いたミツマタの花が無数に咲き乱れていました。
ミツマタとは、日本の歴史等で習ったかと思いますが、和紙の原料として栽培されてきた経緯があります。
この木の繊維が、和紙の原料に適していたのですね。発見した人、エライなぁ。
現在も、紙幣の原料にはミツマタが使われています。繊維が強く、何度も折りたたむことの多い紙幣には最適だとか。破れにくい、ということですね。
枝分かれする際に、３つに分かれるので「ミツマタ」と呼ばれているそうな。漢字的には三椏、と書きます。
杉林を一面覆い尽くす様子は、まるでホタルの群生をみているような幻想的な光景。
一つの花のように見える黄色い丸は、いくつもの細長い花の集合体。白い本体に、黄色い頭花をつけ、球状に咲きます。
花自体は下向きに咲くので、どちらかといえば見上げるほうが黄色く見えるのですが、満開時は丸く咲くので、全体的に黄色く見えるようになります。
やっぱり見上げておきましょう（笑）こんな感じで黄色が濃く見えますね。
いやはや、満開のミツマタに囲まれる幸せ。ジンチョウゲ科なので、香りはホントに素晴らしい。沈丁花が香水のような香りなのと比較すると、ミツマタはもっと甘い香り。
杉林がこの甘美な香りに包まれるのが3月下旬ごろ。春を感じるいい香りです。青空とミツマタの黄色、よく合います。
杉林の足元から沸き立つように。
一株一株は、こんなに立派に成長します。
このあたりは花の開きが少し遅いのか、全体が白く見えました。蕾はふさふさした猫の手みたいな形なんですよ。
この花は、やっぱり広角レンズで見上げるように撮るのが好きかな～。
林いっぱいのミツマタ、堪能いたしました。
帰りの杉林の道は、よ～く見ると、合間に竹が立っていました。まっすぐ伸びる杉と竹。ありそうでなさそうなコラボシーンです。
少し移動して、名松線の比津駅へ。ここは駅の周りにミツマタが咲きます。
車輌が駅に到着。ミツマタ越しに鉄道が撮影できるので、鉄ちゃんには人気だそうで。ゆっくりと、駅を滑り出す車輌。行き先は松坂方面のようです。
ワンマンの１両だけの鉄道。この子とミツマタが撮れるとあっては、人気になるのも頷けますね。