2020紅葉きらめく京都 水噴き銀杏（西本願寺）

　　 水噴きイチョウが水を噴き上げた！素晴らしい雲が出てくれた西本願寺（龍谷山本願寺）の朝をお届けします。
（※11月26日撮影）




堀川通から眺める大銀杏。例年だと12月初旬に色づくのですが、今シーズンは水分不足からか散りが早い。
お目当ての御影堂前の水噴きの銀杏も染まりきらないうちから盛大に散りが。
というわけで、見頃、ということで良いでしょう（笑）台風で少し枝ぶりが変わりましたが、相変わらず大空に向かって根を張るような見事な樹形です。この樹形から「逆さ銀杏」とも呼ばれます。
なぜ水噴き銀杏と呼ばれるのか。それは、1788年の天明の大火や1864年の禁門の変の際の「どんどん焼け」の際、水を噴き上げて御影堂を守った、という言い伝えがあるからなんです。
伝説の真偽はともかく、御影堂は火災を免れ、現在、国宝として姿を残します。1636年に御影堂が再建された際に植樹されたというこのイチョウ、樹齢はもうすぐ400年ということですね。
その大銀杏が散らす葉っぱは圧巻の量。散り始めのこの時期でも、根本には黄色い絨毯ができています。
キラリ。塀を超えた朝日がイチョウを照らし始めました。
イチョウの絨毯も朝日で色を増します。
御影堂門と水噴き銀杏。伝説はさておき、イチョウというのは水分を多く樹木、葉に含む植物で、難燃性という性質があるため、学校やお寺に植樹されていることが多いです。大火が迫った中で、炎に立ちはだかった水噴き銀杏の勇姿が思い浮かびますね。
こうしてみると、確かに御影堂を守るような枝ぶりであることがわかります。
ただ、御影堂、デカすぎです（笑）
手水舎の水桶にイチョウを映してみました。
おおお～！御影堂の背後から現れた筋雲が、あたかも水噴き銀杏が拭き上げた水のように。感動の瞬間でした。
御影堂にも上がってお参りさせていただきました。お日様も上がってきて、冷えた床を暖かな光で照らしてくれました。
御影堂の額縁にて。頼もしい枝ぶりの水噴き銀杏です。
お堂にも入れていただけました。内部も見事な御影堂です。
振り返って。朝日が差し込み、光と影のラインが美しい。
境内には大きなイチョウが4本あるのですが、阿弥陀堂前のイチョウは台風で折れてかなり枝ぶりが寂しくなり、鐘楼前の一本はまだ緑でしたので・・・この二本のみで。
時間とともに変化する雲の造形が面白いので、再び水噴きっぽいアングルで。あら、これじゃ湯気吹き、ですかね（笑）
立派な灯籠とともに水噴き銀杏の勇姿を。
最後にもう一度御影堂門脇のイチョウを塀越しに眺めて、西本願寺を後にしました。