祇園祭2019 会所巡り(保昌山~船鉾)
2019年 08月 07日
会所巡りの続き、保昌山から始めます。
水たまりに写り込んだ提灯を狙った保昌山。山八番でした。
ここは他の山鉾と少し離れていることから、人出の具合がちょうどいいんです。
マークはわかりやすく「保」の字です。
彼女に「梅をひと枝お願い~♪」と頼まれた保昌は、なんと御所の紫宸殿に忍び込み、
梅を手折ったところ守衛に見つかって矢を射掛けられるという・・・なかなかの色男(^^)
恋愛成就、縁結びなどで隠れた人気のある山で、「花盗人山」の異名もあります。
唐の詩人である白楽天が、老松の上に住む道林禅師に仏法の大意を問う場面に取材しています。
仏法の大意の問いに道林禅師は「諸悪莫作 衆善奉行」と答えたといいます。
この言葉、一休さんの愛称で親しまれている一休宗純もお気に入りのフレーズですね。
マークは分かりやすく「傘」。綾傘鉾は「綾」の字でしたね。
親孝行の物語に由来しているんですよ。
中国の「二十四孝」の1人とされる孟宗は、病気の母に好物のたけのこを食べさせようと
真冬の竹林を歩きまわって掘り当てて、母親を喜ばせたという故事に由来しています。
会所前には行列ができるほどの人気。
平安時代の修験者である浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)だと言われており、
傾いてしまった八坂の塔(法観寺)を法力で元通りにした、という逸話もあります。
祇園祭全般に渡る物語の主人公的存在の神功皇后がご神体です。
永正の大火の際、急に霰が降ってきてたちまち鎮火したのだそうで、
その際に霰とともに降りてきた小さな天神像を祀ったのが始まり。
鳥居の左右の榊には、霰を表す紙縒りがたくさん結ばれています。
会所には懸装品の見送りである、「日月龍百人唐子遊文」や皆川泰蔵作の「ヴェネチア」が間近で見られます。
唯一、屋根の上に御神体人形を載せて巡行する岩戸山。
鉾内に天照大神(あまてらすおおみかみ))と手力男命(たぢからおのみこと)を載せ、
屋根の上には伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が載っています。
こちら、祇園祭の物語においては主役級の鉾。もっぱら長刀鉾が注目されますが、
前祭の殿を行く船鉾は、「出陣の鉾」。神功皇后が三韓征伐に出向く説話を元にしています。
裏面は同じく下り飛龍が美しく描かれています。
奥から、住吉明神、鹿島明神、龍神安曇磯良です。
龍神安曇磯良はなかなか強面ですね(^^)
そんな船鉾の会所で唄われる土産物売の唄は「腹帯売の唄」。
動画でもお楽しみください。