サツキ咲く松風苑(松尾大社)
2017年 06月 22日
曲水の庭、上古の庭、蓬莱の庭の三庭。
この季節、サツキの彩りがある曲水の庭と蓬莱の庭を中心にお届けいたします。
(※5月27日撮影)
晴れでサツキが似合うお庭といえば、松尾大社が思い浮かびました。
曲水の庭への通路下のトンネルをくぐると、爽やかな夏空とサツキに彩られたお庭が。
大きな築山と、曲がりくねった水路で構成されたお庭が「曲水の庭」です。
少し早めの訪問でしたが、傷んだ花も少なくきれい。
このお庭は間違いなくサツキの季節が一番華やかです。
初夏のお庭という雰囲気がして爽やか。
やはりこちらは青空がよく似合います。
合計140以上の青石が使われています。
回廊側から見ると、古ガラスにサツキが写り込んでいました。
実際にこちらで曲水の宴が開かれるというわけではないのですが、
この曲がりくねった水路のデザインが重森三玲らしいですね。
青空に三尊石の先端がそびえます。
青笹に囲まれたこのお庭は、上古の庭。
その磐座や磐境(いわさか)を表現したお庭です。
太古の昔、原始の神々を偲ぶような、荒々しく配置された青石が印象的。
曲水の庭にも見られるような、三玲独特の大胆なデザインや創作というものは影を潜め、
まさに石自体に命を吹き込んだような、そんな作品だと思います。
このお庭が重森三玲の絶作となりました。
ちょうど曲水の庭を回廊越しに見られる場所へ。
三尊石の向こうに美しくガラスに写り込んだサツキが見えました。
こちらもサツキの植え込みが独特なんです。
ちょっと花の咲き具合がポツポツでしたがね。
先述の通り上古の庭の作庭をもって没した三玲氏に変わり、
長男である重森完途氏が作庭したお庭です。
林立する青石。
夏空のもと、この光景を眺めることができました。
松尾大社の門を出たところに、いつもこの時期満開となる「ブラシノキ」。
鮮やか!
初夏の空にピッタリの松風苑三庭。
松尾大社のお庭はいつ訪れても静かなのでおすすめです。