先笄・青葉の頃(上七軒 勝奈さん)
          
f0155048_0515376.jpg
5月18日、抜けるような青空の日。
上七軒の勝奈さんは襟替えをされ、舞妓から地方(じかた)さんになられました。
勝奈さん、おめでとうございます。

襟替えの数日前に、先笄(さっこう)を結われた勝奈さんを撮影する機会をいただきました。
舞妓さんとしての最後の姿、お届けします。






f0155048_221575.jpg
5月の雨が降り注いだ午後。
しょうざん庭園・湧泉閣にて。


f0155048_2221975.jpg
先笄・色紋付の装いにてお越しいただきました。


f0155048_2232098.jpg
お見世出し(舞妓さんとしてデビュー)されたのが2012年11月。
翌年の上七軒盆踊りが勝奈さんを撮影した最初でした。
その勝奈さんがもう先笄。感慨深いものがあります。
すっかり大人の女性になられましたね。


f0155048_2233968.jpg
これが舞妓さんとしての最後の髪型、先笄です。
何とも複雑そうにみえますが、玉簪の上にある、べっ甲の笄(こうがい)に、
八の字を描くように髪を結わえ、橋の毛を後ろへ垂らします。
江戸後期、新妻や若妻の間で流行した髪型だそうです。
笄を引き抜くと、はらりと解ける・・・そんな艶っぽいお話も。

この先笄を結って、これもまた舞妓最後の舞として「黒髪」を舞う。
切ない恋の唄なんですよね。
舞妓さんの卒業の儀式といったところでしょうか。

f0155048_0524471.jpg
さて。
精進が良いのでしょう。雨もホントに嘘のようにあがってくれました。
雨で現れた青葉が眩しい庭園へ。


f0155048_052588.jpg
朱傘に青葉。


f0155048_0531163.jpg
鮮やかな色彩とともに、美しい舞妓最後の姿を写しとめましょう。

f0155048_0532830.jpg
雨上がりの情景。


f0155048_0534092.jpg
お茶室の壁の窓を額縁に。


f0155048_0535239.jpg
本当に美しい髪型です。


f0155048_0541432.jpg
今回、撮影で意識したのは視線です。
ぜひ一枚一枚の見つめる先を一緒にご覧ください。

いつも笑顔が愛らしい勝奈さんですが、舞の時は本当に憂いを少し含んだ、切ない表情なんです。
その舞で、時折見せる遠くを見つめるような眼差しが好きでした。


f0155048_0542862.jpg
杉木立の間にて・・・


f0155048_0544018.jpg
傘を開くときの、少しうつむいた表情。


f0155048_0545624.jpg
すでに彼女の目は、先を見据えているようです。


f0155048_0551488.jpg
地方としての新たな出発。
立ち方(舞をする役)ではなく、その舞や舞台、お座敷を盛り上げる楽器の奏者を地方と言います。
主にはお三味線でしょうか。

f0155048_055403.jpg
いろいろな選択肢がある中で、彼女が決めた答え。
凛とした目が見つめる先には、もう目指すべき自らの姿があるのでしょう。


f0155048_0561344.jpg
新緑の中、あふれる舞妓さんとしての魅力。


f0155048_0562788.jpg
まさに、最後の輝き。


f0155048_0563962.jpg



f0155048_0565010.jpg
引き込まれるように撮影する自分がいました。


f0155048_057492.jpg
唇だけを・・・
これだけでも艶っぽい。
この5年間、彼女が磨き続けてきた大切なものを見せていただいている気がしました。


f0155048_0571730.jpg
青葉が映り込むガラス戸をバックに。


f0155048_0573137.jpg
皆さんが正面から狙っているところを、そっと横から・・・


f0155048_0574161.jpg
あ・・・。見つかっちゃいました。
ふんわりした流し目。大人の女性になられましたね。


f0155048_0575718.jpg
青葉の向こう。


f0155048_058750.jpg
フッと見上げた眼差しが素敵でした。


f0155048_0582151.jpg
舞妓になる夢を叶えた少女。
今、確たる自分を胸に抱いて次のステップへ。


f0155048_0583594.jpg



f0155048_0584717.jpg
しょうざん庭園入口にて。
雨上がりで、玉砂利もしっとり。絵になる光景でした。


f0155048_059172.jpg
立ち姿の美しさ。
見とれますね。


f0155048_0591265.jpg
さぁ、庭園での撮影もそろそろ終わりです。


f0155048_0592351.jpg
青葉のスキマから。


f0155048_0593423.jpg
扇を持ってポーズ。


f0155048_0594820.jpg
最後は上七軒歌舞練場にて。
能面を手に。


f0155048_10737.jpg
欄干に腰掛けて・・・


f0155048_101786.jpg
彼女の目指す道に光あれ。
そう思ってやみません。


f0155048_102970.jpg
舞妓としてのこの微笑みを忘れません。


f0155048_103940.jpg
どうか素敵な地方さんになってくださいね。

花街・上七軒に新たなスター地方さんの誕生。お慶び申し上げます。
地方・勝奈さんのご活躍をお祈りいたします。
by kwc_photo | 2017-05-23 06:23 | 京都(Kyoto) | Trackback | Comments(10)
トラックバックURL : http://kwcphoto.exblog.jp/tb/27828748
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by umi_bari at 2017-05-23 08:15
Katsuさん、勝奈さんの登場ですね、
新緑にたたずむ姿、素晴らしいですね、
眼が点ですよ、お見事バグースです。
Commented by 雪だるま at 2017-05-24 05:25 x
日本女性の美しさと
新緑と雨模様
とても美しく感嘆です
いいものを見せて頂きました
Commented by j-garden-hirasato at 2017-05-24 06:44
舞妓さんがモデルなんて、
最高ですね。
一回でいいから、
参加したいものです。
Commented by photo-by-hide2362 at 2017-05-24 18:01
katsuさんいつも素晴らしい写真を拝見しておりますが、新緑の中の舞妓さんも素敵ですね。
望遠で撮った橋の上、新緑を前ボカシを入れた構図などプロの写真ですね。
羨ましい限りです。
Commented by A-HIMEKKO at 2017-05-25 06:33
素敵な、艶ぽい舞妓さんの
これがラストということ、、、ですか。
もったいないような。
次は三味線専門に?

惜しまれるファンが多いのもわかりますね。
いいものを見せて頂きました♪


Commented by kwc_photo at 2017-05-26 00:31
>umi_bariさん
勝奈さん、2013年から時折撮影させてもらってきましたが、
ついに舞妓さんラストかぁ、という感慨深い撮影でした。
新緑の美しい場所を選んでいただいたこと、先笄の忙しい
時期に撮影をさせていただいたこと、全てに感謝です。
Commented by kwc_photo at 2017-05-26 00:31
>雪だるまさん
ありがとうございます。
京都の舞妓さんの美しさというのは、外見の綺羅びやかさ
と共に、青春時代を芸の道に捧げてきたという精進の賜物、
内面からにじみ出るものがあると感じました。
たった4年と少しの間に、目覚ましい成長を遂げられます。
新緑の美しい中、ひときわ輝いて見えましたよ。
Commented by kwc_photo at 2017-05-26 00:31
>j-garden-hirasatoさん
舞妓さんがモデルの撮影会、実は結構開かれている
のですが、今回は写友の尽力により、特別に開催して
もらいました。先笄姿で撮らせてもらえるというのは
本当に稀有なことで、ありがたかったです。
Commented by kwc_photo at 2017-05-26 00:31
>photo-by-hideさん
ありがとうございます。
今回はホントに力が入りました・・・
もうこの姿を見られないかと思うと、ですよね。
緑の美しい場所で、最後の輝きを写し止めることが
できたこと、幸せでした。
Commented by kwc_photo at 2017-05-26 00:31
>A-HIMEKKOさん
ほんと、これがラストとは残念・・・という思いを
誰もが持っているような気がします。
地方さんになられるので、もう舞うことはありませんが、
また花街のどこかでお会いできる日を期待したいです。
名前
URL
削除用パスワード
    
<< 京都の桜2017 雨の六孫王神社にて 京都の桜2017 妙覚寺のしだれ桜 >>