祇園祭2016 前祭山鉾巡行(芦刈山~船鉾)
2016年 07月 21日
途中まで四条通で見たあと、新町通へ移動しました。
残りの山鉾、一気にご紹介します(^-^)
大和物語「芦刈」を題材にした山。
貧しさの余り、妻にも捨てられ、寂しく芦を刈る老人の姿なんです。
見送は前懸同様に、山口華楊原画の「鶴図」。
原画は尾形光琳です。
御所車の上にいる、このカマキリくん。
動く度に歓声が巻き起こる山なんです。
見送だけでなく、前懸、胴懸も友禅で飾られています。
人間国宝、羽田登喜男の作品です。
満開の紅梅を手折った保昌。この逸話から「花盗人山」とも呼ばれます。
文久3年、幕末期に作られたものです。
叙事詩イーリアスの一場面なんです。
こちらは復元新調品ですが、現物は重要文化財。ベルギー・ブリュッセルで作成されたタペストリーです。
ご神体人形は斧をもった伯牙。
彼の音楽の理解者であった友人の死の報にふれ、悲しみの余り、目の前にある琴の弦を断ち切ろうとしています。
このことから「琴破山(ことわりやま)」とも呼ばれています。
まずはお稚児さんを下ろした長刀鉾が真横を通過しました。
鮮やかな前懸の前で、精悍な顔つきの音頭取りさん。
於菟麿さんがちょこんと乗っている姿がかわいらしい。
囃子方の皆さんもあとちょっと。頑張ってください~!
にこやかにしてる子ども。でも、実は山に捨てられようとしてたんですよね~。
貧しさが極まった郭巨、子どもは再び得られるが、母は二度と得られない、と、
子どもを捨てるために穴を掘っていたところ、中央に見える金の釜を掘り当て、
子どもは助かりました(笑)
母を大切に、という儒教の教えを体現した山ですが、何ともシュールです(^^ゞ
天神さんというだけあって、鮮やかな紅梅が飾られます。
その名も菊丸さん。昭和56年の制作と、一番若い(笑)稚児人形です。
屋根の上には伊弉諾尊のご神体人形が乗ります。
この鉾が来ると盛り上がります。
何とも勇ましい姿です。
御池通を通行中に、鉾町に帰る順番に並び変わるんですね。
関節がちゃんとある人形なのです。
三人の人形方により、見事な泰平の舞が行われます。
最後に美しい稚児人形の泰平の舞を楽しめた、今年の前祭山鉾巡行でした。