月下美人咲く
2015年 09月 11日
あま~い香りが魅力、そして深夜にしか咲かない神秘の花、月下美人。
一夜限りの大輪の花、その咲き方も不思議いっぱいです。
毎年見事な花を見せてくれるので、今年も楽しみにしていました。
何と一度に九輪の花をつけてくれましたよ。
夕方から開き始め、22時を超える頃に満開になります。
つまり、夜。
サボテンの仲間のこの花は、なぜ真夜中に花を開くのでしょう?
とてつもなく甘い、香水のような香りを放つのも、コウモリを呼び寄せるため。
コウモリは空中を飛びながら舌を出してこの蜜と花粉を食べるんです。
葉っぱの棘のようとなところから、急にポツッと蕾ができるんです。
どんどん伸びて膨らみますが、最初は垂直に垂れ下がります。
ホントに葉っぱの途中から花が出ていますよね。
重い花がついているのでポキっといきそうですが、意外と丈夫。
花を訪れたコウモリが捉まっても大丈夫なくらい、しっかりと進化したのです。
180度花びらが反り返ります。
まっすぐ伸びてきた蕾がグイッと90度以上真横を向くのも、
コウモリがホバリングしながら花粉を食べやすくするためなんです。
すごい植物の知恵!
コウモリでなくとも吸い寄せられる美しさといい香り。
朝日が登る頃には、これだけ開いていた花はすっかり閉じてしょぼくれてしまいます。
幻の花、月下美人。
我が実家ではご機嫌に育っているようで、ワンシーズンに何度か開花します。
今年最大の九輪の開花を楽しめたこの夜は、私もご機嫌になりました(^-^)。
※京都府立植物園でも2013年から昼夜逆転室が設置され、運が良ければお昼間に見ることができます。
今年は6月頃、ニュースになっていましたね。