雨の中の巡行となった2015年の前祭・山鉾巡行。
雨にも負けず、見事な太刀さばきを見せてくれたお稚児さんの注連縄切りを特集です。
雨の中、巡行準備のかたも大変。
陣取ったのは「齋竹(いみだけ)」の幟を掲げる場所なのでした。
注連縄が到着。
南北の齋竹につなげるために、別の荒縄に括りつけて引き上げます。
無事引き上げられ、齋竹に括りつけられました。
台風11号が四国から日本海へ向けて北上。京都の横を通過しました。
時折吹く突風が幟の軸棒を折ってしまうほど。
しめ縄の設置が完了。
八坂神社へ向かって二礼二拍手。
最後に一礼。
さぁ、巡行が始まります。
この幟が見えると、ギャラリーの興奮が高まります。
さぁ、先頭をゆく長刀鉾登場!
祇園囃子の音も高らかに四条通を進みます。
注連縄のところへ到着。
お稚児さんが立ち上がると、拍手喝采が起こりました。
お稚児さんが一度下がり、取り出されたのは注連縄を切るための台。
きっとこれも年代物なのでしょうね。
風で暴れる注連縄でしたが、ちゃんと左右から鈎を使って注連縄を固定。
お稚児さんが太刀を握りました。
目の高さに捧げます。
鯉口を切る瞬間。
キラリ、と刀身が見えると、お稚児さんも、鉾に乗る人たちも表情が真剣に。
立派な太刀です。
幕末の刀工、左行秀(さのゆきひで)の逸品。
切っ先を見つめながら左右に刀を振ります。
真剣な眼差し。
ギャラリーも息を呑んで見守ります。
さぁ、中央で構えました!
見事一刀両断!
注連縄の下にあてがってあった半紙も真っ二つ。
結界が解き放たれた瞬間、ギャラリーからもワッと歓声があがり、万雷の拍手が捧げられました。
悪天候を吹き飛ばす、素晴らしい注連縄切りでした。
一瞬ですが、雨も風も止んでいました。
さすが祇園祭、神様がついているわ、と周りでも声が漏れていました。
再びお稚児さんが座って巡行の体制に入ると・・・
音頭取りさんが「え~い、え~い、エンヤラヤー!」
結界を破り、鉾が進み始めます。
大役を見事こなしたお稚児さんの顔は、グッと凛々しくなっていました。