重森三玲のお庭のある東福寺塔頭・龍吟庵。
散りが楽しめる秋の特別公開、最終盤に出かけてきました。
(※12月1日撮影)
臥雲橋と同じく、洗玉澗を渡る橋、偃月(えんげつ)橋。
晩秋色が欄干の間を彩ります。
下をのぞき込むと、何とも見事な散り紅葉。
降りしきる雨のおかげで、どんどん散っています。
さぁ、龍吟庵へ入らせていただきましょう。
一番乗りでした。本当に静かな空間が広がります。
竹垣の稲妻が何とも重森三玲らしい遊び心です。
こちらの龍吟庵の扁額は、室町幕府第三代将軍足利義満の筆によるものなんです。
この額縁は見事。
紅葉も散りも美しい。
青石を使ったお庭。
龍吟庵の名前に由来して、雲間に遊ぶ龍を表しています。
奥の竹垣はこちらも稲妻です。
龍の頭に散りかかる紅葉。
雨で青石が濡れているのもいい雰囲気に一役買ってくれました。
白砂と黒い玉砂利を使って表された雲の躍動感も素晴らしいですね。
雲間に赤いお星様(^-^)
こちらのお庭は紅葉が遅いんです。
東福寺全体が終了しかかった頃が見頃になりますね。
こんな額縁も。
お、龍の頭がこちらからも見えました。
突然強く降り始めました。
この雨粒の滴り方ですごい降り方だったことがわかってもらえるかと思います(笑)
蹲のまわりも散りがどんどん進んでいました。
東庭は赤い砂を敷き詰めた珍しいお庭。石の配置が面白いですね。
龍吟庵開山の大明国師が熱病にかかり、もう助からないと山中に打ち捨てられたとき、
6匹の狼が襲い掛かるのを二匹の犬が守ったというエピソードを表しています。
横たわる細長い石が国師、両横の白と黒が犬、回りの左右3つずつが狼。
最後にもう一度この額縁に戻ってみると、龍が顔を出して別れを告げてくれました(^-^)
また会う日まで。
龍吟庵の庫裡を振り返ると、紅葉最後の輝きが視界いっぱいに色を散らせてくれました。