徳島産青石を220石も使ったという、重森三玲が最晩年に作庭したお庭です。
(※6月10日撮影)
蓬莱とは、不老不死の仙界のこと。
鎌倉時代に流行した、蓬莱思想を作庭に取り入れています。
水に浮かぶように立つ青石は、蓬莱の島々を表しています。
枯山水では、実際の水は使わないのですが、この庭園は重森三玲には珍しく、池泉回遊式庭園。
鎌倉時代のお庭を意図しています。
池は羽根を広げた鶴の形。
といっても、上から見ないので分からないですね(^_^;)
こちらが水源。
一ノ井川から引いているのかな?
石のまわりはサツキ。
もう少し早めに来れば、写真にもっとサツキの彩りを添えられたかも。
庭の奥には、重森三玲らしい石組みのお庭がありました。
背景の竹垣の斬新なデザインも「らしい」ですね~。
右奥の中洲にはカメさんの像が。
やはり松尾大社にカメさんは欠かせません。
錦鯉が悠々と泳ぐ池。
でも、力強いその石の配置は、やはり重森三玲の特徴をよく表しています。
仙界である蓬莱の島々・・・
最晩年にこの庭を作った重森三玲は、どんな境地だったのでしょうか。
そんなことにも思いを馳せながら、作庭者の意図に心を合わせてみるのも、お庭の楽しみ方ですね。