舞妓さんお二人による舞は「十二月(じゅうにつき)」。
上方の端唄です。
十二月は元々は手毬唄。
舞にも手毬を思わせる所作が入っています。
舞は市晴さんと・・・
小衿さん。
地方さんは福奈美さんと君鶴さん。この曲ではお二人とも三味線です。
♪先ず初春の、暦開けば心地よいぞや皆姫はじめ
♪ひとつ正月 年を重ねて
♪弱いお客はつい門口で
♪御礼申すや
♪新造禿は
♪例のかわらけ取りどり
♪なずな七草囃し立つれば 心いきいき ついお戒めと
♪じっと手に手を七五三(〆)の内とて
♪奥も二階も
♪羽根や手まりで拍子そろえて
♪音もドンドと突いてもらえば 骨正月や
♪大師こうして
♪すすめられつつ又しわすれど
♪おとご愚かや よい事始め
♪陽気浮気のほうき客とて、中や南を掃いて廻るが煤取り
♪後にゃくたびれ ほんの餅搗き早や節分の
♪汚れ不浄の厄を払うて
♪豆のかずかず ちょと三百六十四 ついた ひぃふぅみぃよぉ
長い端唄ですが、最初と最後の部分を抜粋で舞っていただきました。
お正月、七草、ドンド(左義長)、大師講、事始め、煤取り、と節分が出てきましたね。
風物詩が織り込まれた風流に、ちょっとお色気も入った粋な唄です。