祇園祭の前祭、山鉾巡行の始まりです。
先頭を行く”くじ取らず”の長刀鉾には、祇園祭の山鉾で唯一生稚児が乗ります。
麩屋町通付近の齋竹に結ばれた注連縄を、お稚児さんが太刀で切るところから巡行がスタート。
齋竹の幟が建てられた四条j麩屋町交差点。
巡行の時間が近づくと、高齢の信号機たたみ。
電源を落として、四条通と平行になるまで90度折りたたまれます。
そして、齋竹に注連縄がつながれました。
役員の皆さんが八坂神社に向かって二礼二拍手一礼。
巡行の無事を祈りました。
そして、長刀鉾が来るのを待ちます。
「祗園會」の幟が見えてきました。
さぁ、いよいよ巡行の始まりです。
長刀鉾の幟がやってくると、観衆の注目は鉾の上へ。
祇園囃子の雅な音色に乗せて、長刀鉾が姿を表しました。
注連縄の前で鉾は停止。
お稚児さんは立ち上がると、一旦後ろへ。
注連縄を切るための台が準備されます。
鈎をつかって注連縄が台の上に固定され、懐紙が注連縄の下に敷かれました。
再びお稚児さんの登場です。
曳き手さんも息を呑んで見守ります。
禿さんから太刀が差し出されました。
大きく腕を回して受け取るお稚児さん。
両手で持ち直すと・・・
太刀を捧げ持って八坂神社に向かって一礼。
いざ!
キラリ。
濃口が切られました。観衆からもため息と歓声が漏れます。
鞘をはらいました。
大きく手を開いてポーズ。
そして、太刀を左右に睨め回します。
緊張の糸が張り詰めたような時間。
そして、中央で太刀が止まりました。いよいよです。
ストン!
懐紙もろとも一刀両断された注連縄が左右にわかれました。
観衆から拍手と歓声が轟きました。
禿さんから差し出された鞘を持って、太刀を納めます。
太刀を受け取るのはもうひとりの禿さんのお役目。
見事注連縄切りの儀式を終えました。
さぁ、お稚児さんは再び袖を欄干の外に出して座り直しました。
音頭取りさんの気合いがみなぎります。
エイヤラヤー!
長刀鉾、再始動です。
山鉾巡行、これより開始!です。
お稚児さんが立ち上がりました。
太平の舞です。
堂々たる乗り出し。
曳初めの際にも見せていただきましたが、本番の絢爛な衣装で舞う太平の舞は格別ですね。
おお~!
視線が合ったような気がしましたよ。
見事注連縄切りのお役目を果たしたお稚児さん、禿さんたちでした。